大判例

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東京高等裁判所 昭和45年(行ケ)37号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕本件審決は、「水源タンクからバルブを介して接続される基準容量のゲージグラス付タンクにポンプを接続して、前記のバルブを閉じた後、基準タンクの液位の変化からポンプを通過する流量を測定する検定装置の構成が普遍的に用いられていること」を前提として、本願考案が、右の前提とした検定装置の構成から、当該部門の技術者によつて、きわめて容易に考案できたものとしているが、本件審決が前提とした前記事実についてはこれを認めるに足る何らの証拠もないから、本件審決は、この点において事実の認定を誤り、その誤認した事実に基づいて結論を導いた違法のものといわざるをえないのである、

(被告の主張について)

三 被告は、ポンプの吐出量を測定するために目盛付円筒容器を用いることは普通の手段であり(このことは、本件当事者間に争いがない。)、この種の測定装置においては、測定用容器をポンプの後方に接続する場合が多いが、ポンプを通過する流量を知るためには、測定用容器をポンプの後方に置いても前方に置いても、流量に関するかぎり、その技術的意義は同一であつて、JISが規定される過程においてもポンプと測定用容器およびその他の部品間の配列順序に関して種種の考察および実験が行なわれたであろうことも推定するに難くないし、さらに、測定用容器をポンプより前方に設ける場合、水源タンクおよびその附属バルブ等は必然的構成をなすもの(この構成が技術的常識に属することも争いがない。)であるとして、本件審決がその判断の前提として掲げる前記事実が周知のものであること、ないしは、本願考案がきわめて容易に推考しうるものであることを主張するもののようであるが、ポンプの吐出量の測定に目盛付円筒容器を用いることが普通の手段であり、測定用容器をポンプより前方に設ける場合に、水源タンクとの間の配管にバルブを設けることが必然的構成であるからといつて、これらを根拠に、本件審決が前提とした前記周知事実を認定し、あるいは、測定用容器をポンプの前方に置き、前記要旨のとおりの構成をとることにより、<書証>によつて認められるような高精度の測定、ポンプの吐出精度のチエック、短時間におけるプラントの仕様変更、液面計としての機能等の作用効果をあげうる本願考案が、きわめて容易に推考しうるものであると断定することのできないことは、いうまでもないところであるから、被告の右主張は、到底採用できない。

(むすび)

四 以上説示したとおりであるから、その主張する違法を理由に本件審決の取消を求める原告の本訴請求は、その理由があるものとして、これを認容………する。(三宅正雄 杉山克彦 楠賢二)

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